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2022年12月15日版

プロフェッショナルの仕事C 働きがいを発信する。プロの条件、
トップリーダーの条件。

このたびのマンスリーレポートでは、社会福祉法人 正吉福祉会の本部で、まちだ正吉苑 の折原太 施設長のお話しを聞かせていただきました。

Q1.介護スタッフの目で見て、プロの条件を3つあげるとどうなりましょうか?
折原施設長
A1.介護の現場に従事して26年。正吉福祉会一筋に、20才で入職して今年46才になります。その中で学んだプロの条件は、次の3つです。

(1)ご利用者の尊厳を大切にすること。
(2)アウトカム(結果・成果)を残すこと。
(3)勉強し続けること。
 例えば職業を問われた時、お医者さんや弁護士さんは羨望のまなざしで見られるのに対し、介護福祉士と答えたら、「若いのにエライわね」「大変な仕事よね」とは言われたとしても羨望のまなざしにはならない。これは我々がまだプロフェッショナルとしての仕事ができていないからだと思うのです。 それでも少しずつ変わってきました。

 プロとして理論的なケアを実施したことにより、ご利用者がお元気になっていかれる。その結果、例えば特養のご入所者で昔から競馬のお好きな方がスタッフと競馬を見に行って大変満足して良い笑顔で帰ってこられることがありました。また、苦しい人生だったとしても、「終わり良ければすべて良し!!」と、人生の最期に係れるこの仕事は、人生を良い方へひっくり返すことが可能なのだとご利用者からの言葉で教わりました。

 介護の仕事では、結果を出すことが大切です。認知症の諸症状が改善され、「おうちで見てあげられるネ。」と在宅生活の継続が可能となります。理論的なケアを実施したことにより健康寿命を引き上げることができます。寝たきりの期間が長いのは、ご本人、ご家族、国にとってもつらいことです。

 ご利用者がまた歩けるようになる。トイレでの排せつも自力でできる。お墓参りや喫茶店にも行ける。やりたいことが続けられるということはご利用者の自己実現の一助になると考えています。

  自立支援理論を学んでいた先生に言われたことがあります。医者や看護師は、自分のお金で勉強していますヨ、と。私たち介護スタッフも、積極的に自ら勉強し脱水予防やオムツゼロの取り組みなど学びながら、ご利用者の自己実現を支援することが大切だと考えています。
Q2.トッププロ、トップリーダーの条件について教えて下さい。
A2.これからの我が国の人口構成から考えても、若い世代が介護の仕事に魅力を感じてもらえるようにしていく事が重要です。介護の仕事の魅力や働き甲斐を発信していき「働いてみたい」と思ってもらえるようにしていかなくてはなりません。 また、介護福祉士、看護師、理学療法士、栄養士などの多職種連携で、チームをまとめられる能力も必要です。
正吉苑(本部)


Well‐being(ウェルビーイング)の理念も、初代理事長の時代から大切にしています。身体的な健康だけでなく、精神的な健康も。人生最期の時間を有意義にすごしていただくことです。介護に不可欠な理念であると考えます。
Q3.処遇面について教えて下さい。施設長の待遇などについて、聞かせて下さい。
まちだ正吉苑と職員
A3.これまで、20才で入社。いなぎ正吉苑からスタートし、きたざわ苑で25才で主任。こまえ正吉苑では、29才で通所のチームマネジャー。しもいぐさ正吉苑所長、まちだ正吉苑で在宅のグループマネジャー。副施設長を経て、39才で施設長に就任しました。施設長6年目となります。    
スペシャリストも、ジェネラリストも、自分の道は、自分で決めることができます。様々なキャリアを積める制度が、当法人にはあります。私は、ジェネラリストの道を歩んできたことになります。「スタッフの希望(将来展望)を聞く」人事理念により、新しい挑戦ができたことに感謝しています。

◎連絡先  
株式会社 賃金システム総合研究所
賃金総研 社労士法人
Mail:css@chinginsoken.co.jp

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