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マンスリーレポート/給与システム・成績評価制度のコンサルティング 賃金総研

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2013年2月10日版

人と経営 〜高付加価値への挑戦〜 16〜20
  • O営業員の残業管理
  • P名ばかり管理職
  • Q実力給の採用
  • R会社を売る
  • S目標の力

O営業員の残業管理

営業員に対し残業時間の管理をするよう労働基準監督署の指導がありました。取り急ぎ支援願えませんか?

1,最後の聖域

この会社では、営業員は外勤業務が多いため、労働時間の厳格な管理をせず、毎日8時間働いたものとする「みなし労働時間制度」を適用していました。給料としては、営業手当が3万円〜5万円支給され、退社時間は、自己管理に任されてきました。

なお、この会社には工場があり、工場の時間外労働は作業指示書で厳格に管理されています。営業の是正指導は、経営者にとって想定外でした。

2.対策が不可欠

社外の活動は、時間管理が困難であり、所定時間働いたものとみなすことが可能です。しかし、外勤からもどった後の社内の手配や見積り、会議等の時間は、労働時間管理が必要となります。  

営業員の時間外管理は、「時間外指示・報告書」で実際の残業時間を承認管理することがおすすめです。  

この会社では、営業手当を変更。残業時間20時間分を固定残業として支給する新方式にしました。20時間をオーバーする実時間が発生した場合にのみ、報告書で追加精算する方式に変更することとしました。

P名ばかり管理職

社内会議で、わが社の課長と店長は名ばかり管理職ではないかと指摘があり、どう説明したらいいでしょうか?

1.管理職の登用

管理職に登用するかどうかは、会社の判断で自由にできます。日本マクドナルドの名ばかり管理職の判決のインパクトが強く、様々な影響が出ています。

2.労基法の適用除外

管理職登用は、原則自由ですが、労働時間管理が適用除外になるかどうかは、少し違っきます。労基法第41条の「監督もしくは管理の地位にある者」には、労働時間や休日の項目が適用されません。つまり、労働時間の管理が自己管理に委ねられています。  
それには条件があります。

@経営者と一体的立場
A労働時間が管理されない
Bふさわしい待遇

この3つの条件が不可欠です。しかし、個々の会社では、曖昧さが残ります。

3.トラブル防止

幹部会に出席し、人事考課を行い、昇格昇進の起案者になっていれば、立派な管理者となりそうです。管理者としての役割意識を、しっかり持ってもらうことが大切です。等級制度と役職がリンクし、管理職手当を支給。管理職手当は、固定割増手当として規定化することが重要です。

Q実力給の採用

年齢給中心の給与制度をやめ、実力給制度に切りかえることを検討しています。ご支援願えませんか?

1.業態の変化

小泉首相時代のことです。大手レコード会社からぜひ会いたいと云われます。レコード会社も、業態が大きく変化し、粗利の大半はアニメミュージックなど新規事業部が支えています。旧来の歌手中心の収益構造ではなくなっています。

2.若手の台頭

人材も古参のディレクターやプロデューサーでなく、新参の若い管理者が稼いでいます。改善案の基本給は、年齢給なしでオール実力給です。業績給と役職手当が上乗せされ、家族手当と住宅手当はなくしました。ボーナスは、ポイント配分方式で、上下差が大きくついてきます。

3.組合も賛成

問題は労働組合でした。会社提案に対し、慎重に検討するという方針で、前に進みません。ところが、次の組合大会で、若い組合員から緊急動議が出され、会社提案に対し、組合大会の場で皆が賛成か反対かの採決を求めたのです。結果は、圧倒的多数で即時実施を決定。「実力給を拒否する理由がない。」というコメントでした。

R会社を売る

最も合理的な賃金制度の導入を考えています。ぜひ提案してくれませんか?

1.社員に報いる

紹介者を通じて、ぜひ会いたいと云われます。アメリカの医療器具メーカーの国内販売会社です。  

「国内で最も合理的な賃金制度をさがしています。いくつか条件があります。30歳で1000万円は払いたい。ただし、業績のない人には払えない。新卒は要らない。少なくとも2〜3年の営業実績があり、出来る人を採りたい。わが社の方針に合う人事制度を作ってくれませんか?」  こ

の会社の人事政策に十分フィットした制度を提案。トップにも大変喜んでいただけました。ところが驚くべきことがありました。

2.香港からの通勤

この会社の社長は、香港から月曜日に、新宿の本社に出勤して来ます。週末には、香港の自宅に戻ります。

昇格推薦について一言。「優秀な部下を登用するのに、なぜ不出来な上司の推薦が必要なのですか?」

3.会社を売る

人事制度導入に成功し、ようやく落ち着いた頃のことです。「おかげ様で、いい条件で会社を売ることができました。」とのことでした。企業文化の違いを痛感しました。

S目標の力

目標管理制度をどう活性化したらいいかと悩んでいます。アドバイスをくれませんか?

1.目標の力

目標を持った人は強い!目標達成のため、皆が強力なエネルギーをひき出すことができます。  

その実証実験にとり組んだのが、アメリカのエール大学でした。1953年の卒業生が対象で、卒業生全員にアンケートを実施。実社会に出る際の目標設定の確認をしました。そして、20年後に追跡調査をしました。

2.追跡調査

その追跡調査が徹底しており、よく皆が協力してくれたものと感心します。卒業時に強力な目標設定をしたグループ(全卒業生中3%)が、20年後にどうなったか、当初の目標達成と、全卒業生の資産調査にまで及びました。

結果は、皆の予想をはるかに超えるものでした。彼らは、全員が目標達成し、職業で成功。家庭生活も満足で健康でした。そして、資産面では、残りの97%の卒業生の保有資産合計を大きく上回っていました。

3.企業の活用

多くの企業で、目標管理の活用にとり組んでいます。組織の大目標に、個人の目標(役割)をどうコミットさせるか。そこに大きなカギがあります。

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