広島市の平和公園は、建築家の丹下健三が設計したことで、よく知られています。この平和公園には、円鍔勝三（えんつば かつぞう）が制作した５つの銅像があります。 　

円鍔勝三が、プロの彫刻家であり、彼の力量が称賛に値するものであることを、５つの銅像と対面した時に覚らされます。特に動員学徒慰霊塔の「平和の女神」の背面に回った時、衝撃を受けました。高校３年生の時、生物の先生が「僕は被爆者で、カミソリでヒゲが削れない。ハサミでヒゲを切っている。」ということから始まり、原爆の酷（むご）たらしさを、色々語ってくれました。この女神のおカッパ頭を見た時、高校の先生の同世代の方であろうかと、大きな衝撃を受けました。と同時に、円鍔勝三の訴える力＝力量を実感しました。円鍔勝三が、被爆学生を女神にしたのだと。彼のプロとしての力量を知ることができました。

平和公園には、入口から奥に向かって、次の５つの銅像があります。

�@ 平和の像「若葉」 昭和41年5月9日 建立(60才時) 1966年 �A 平和記念ポスト 昭和27年8月6日 建立(46才時) 1952年 �B 平和祈念像 昭和52年8月 建立(71才時) 1977年 �C 動員学徒 慰霊塔 （平和の女神） 昭和42年5月 建立(61才時) 1967年 �D 赤い鳥文学碑 （鈴木三重吉 文学碑） 昭和39年6月 建立(58才時) 1964年 それぞれが、プロフェッショナルの仕事であり、歴史の記念碑となっています。			�C動員学徒 慰霊塔
�@平和の像「若葉」	�A平和記念ポスト	�B平和祈念像	�D赤い鳥文学碑